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「食の安全」で企業格付け

政府 実証事業 融資や取引の目安に

政府は「食の安全・安心」にどれだけ取り組んでいるかで企業を格付けする実証事業に乗り出す。格付けは民間の格付け会社に依頼し、金融商品と同様に「AAA(トリプルA)」といった形式で表示する。産地表示の偽装や食中毒など食品企業を巡る不祥事が目立つなか、格付け取得を通じて企業の安全意識を喚起する。格付けを金融機関の融資や取引先選定の際の目安にできるようにしたい考えだ。

食品企業の格付けは、企業などが連携して食品に対する消費者の信頼向上を目指す「フード・コミュニケーション・プロジェクト」の一環。この事業には現在、食品製造・加工業者やスーパー、コンビニエンスストア、外食といった流通企業に加え、金融機関やシンクタンクなど約250社が参加する。

このほど企業の情報管理を格付けするアイ・エス・レーティング(東京・港、中村哲史社長)を実証作業の事業者として選定。プロジェクトの参加企業を中心に5社程度を格付けするほか、100社程度の取り組み具合を簡易にランク付けする方向だ。食品の安全・安心への取り組み度合いを評価する項目は、製造や販売面での衛生管理や原材料を調達する際の安全確認、コンプライアンス(法令順守)、緊急対応などを想定している。

日本経済新聞 2009年 7月4日付け