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朝日新聞4月24日の記事より

米産牛肉、全箱検査終了へ 米政府、査察受け入れ

政府は24日、米国が日本の専門家による牛肉処理施設の査察を受け入れ、問題のない施設については、米国産牛肉を日本に輸入する際、輸入業者がすべての箱を開けて点検する「全箱検査」を終えることで、日米政府が合意したと発表した。米国が対日要求を強める輸入条件緩和の第1段階で、現在は20カ月以下に制限している月齢条件を緩和する動きにつながりそうだ。牛肉問題は27日の日米首脳会談前に、ひとまず決着した格好だ。

松岡農林水産相は24日の閣議後の記者会見で、「首脳会談前に査察が認められた。大きな前進だ」と述べた。日本政府の査察チームが近く訪米。米国の牛海綿状脳症(BSE)対策が十分に機能しているか、日米が合意した米国産牛肉の輸入条件((1)生後20カ月以下(2)特定危険部位の除去)が06年7月の輸入再々開の決定後に守られてきたか、などについて現地調査で検証する。

5月下旬には牛肉などの衛生基準を決める国際機関「国際獣疫事務局」(OIE)が、月齢を問わずに輸出できる「準安全国」に米国を認定する見通しで、これを受けて米国は生後20カ月以下としている月齢条件の見直しも要求している。日本政府は米国が正式に準安全国と認められ、査察でも問題がなければ、内閣府食品安全委員会への諮問など、条件の見直し手続きに入るとみられる。

米国産牛肉を巡ってはブッシュ米大統領が日米首脳会談で「完全な市場開放」を日本に求める意向を示し、政府は事態の収束をめざしていた。